抜歯と歯石除去に思うコト

犬の歯みがき

犬の歯みがき

 

 

 

 

ドッグ デンタルケア. トレーニング ソサエティの勉強会講師を引き受けて下さっている林一彦先生は、歯学博士や大学教授というお立場に加えて、臨床(実際に診療)も行っています。(動物歯科クリニック 花小金井動物病院)近隣以外にも、青森や大阪からも来院される方がいらっしゃるそうで、それだけ多くの飼い主さんが犬の口腔ケアに真剣に向き合っているのと、先生への信頼の厚さを感じます。(私は片道1時間程度の距離です)

私の愛犬、ロダン(ラブラドール・レトリーバー 5歳)も定期診断に3~4ヶ月毎に行っています。今のところ、良く歯みがきが出来ているとお褒めいただいているので歯石もなく、定期的な口腔内総点検という感じです。

歯周病で抜歯する獣医師が多いことを自分の仕事を通じて危惧しています。永久歯は抜歯したらそこにはもう、歯は生えてこないし歯がないところから舌が出っぱなしになってしまって口の中が乾くし、一大事ではないでしょうか?(ペコちゃんみたいでかわいいなどと笑っている場合ではありませぬ…。)

抜歯はどうにもならない時の最終手段だと思います。歯茎の炎症を抑えたりして歯を保つための「治療」は適切に行える獣医師に診て欲しいと思います。

ちなみに、歯石除去は「治療」に当たります。獣医師以外の人がサロンやイベントで行っている歯石除去は法律に抵触しているだけでなく、歯茎を傷付けて炎症を起こしたり、施術2週間後に歯が全部抜け落ちてしまったり、長い時間仰向けで歯石除去したダックスがヘルニアになってしまったり、仰向けの体制でむせてしまったという話が、入ってきています。

どうか皆さんの愛犬がそのような目に遭わないように、日々歯ブラシで歯みがきして口腔内の健康を保てることを願っております。(そもそもプラーク(歯垢)を除去すれば、歯石はできません)アメリカの資格や国内の認定(民間団体が発行元)を持っていたとしても、ここは日本ですし、国家試験に合格した獣医師でなければ歯石除去施術者認定の意味は全くありません。

犬の歯みがきトレーニングにつきましては、各メンバーが個人/グループレッスンを承っておりますので、お近くのメンバーにご一報下さい!

 

投稿: 森 三穂